胃がん健診とピロリ胃炎について
- 2022.06.23
- 医療
おはようございます。院長の大塚です。
私事ではありますが、先日当院にて胃・大腸の内視鏡検査を受けました。
検査前の下剤は今までも服用したことがありますが、改めて2L服用すると後半がなかなかキツいですね。
良く溶かして飲んだつもりが、後半に濃度が高かったためか、甘さ・しょっぱさに加えて、苦さが感じられました。
検査においては關谷Drの内視鏡はスムースで苦痛なく、
患者さんから ‘こちらでの検査の苦痛の8割は下剤だった’ とよく伺うのは納得いくものがありました。
当院は下剤が4種類から選べるので、他のものもいずれしっかりと試してみようと思います。
下剤のみならず、検査前の不安など患者目線から感じた自らの気づきは、クリニックの更なる向上や内視鏡テクニックにも生かして参りたいと思っております。
さて、前橋市は健診の受付が始まりましたね。
本年度から胃がん健診の内視鏡は、毎年だったのが2年に一度となり、自己負担が無料のところ500円となりました。
市や国の財政事情が伺える変更となりましたが、自分の身は自分で守るほかありませんね。
予防医療に対して、発病後の治療費は10倍以上の経済負担となるため、普段から自分の身体と対話しておくことはとても大切なことです。
また、胃がんに関しては、早期発見さえすれば開腹手術(または腹腔鏡)ではなく内視鏡的に切除できるため、心身ともに負担は違うと言えます。
健診は2月までの受付となりますが、当院では例年1月、2月の要望が多く、お断りせざるを得ない状況となるため、早めのご予約をお勧め致します。
また、よくお目にかかるのですが、‘ピロリ菌を除菌したので胃がんのリスクが無くなった’ と認識されている方がとても多いです。
ヘリコバクター・ピロリ菌は、幼い頃に井戸水や川の水などを飲んだ経験などがきっかけで、胃の中に住み着く菌です。
長年、慢性的な炎症を胃に起こすため、その結果胃がんを発症します。
除菌後も、それまでに蓄積した慢性胃炎の素地が消失するわけではないため、胃がんのリスクは30%程度は残るというデータがあります。
除菌後の方は、健診が受けられない年においても保険診療で内視鏡は受けられるため、ご利用いただくと良いかと思われます。
自身の今の身体の状態を知って、適切な対策をする。
全ての病に対して言えることですね。
ご心配の際には、お気軽に何でもご相談下さい。
大塚