炎症性腸疾患のお悩みについて

炎症性腸疾患のお悩みについて

 

中待合室のストレリチアが見事な花を咲かせています。

 

こんにちは院長の大塚です。

今日は炎症性腸疾患について触れていきたいと思います。

 

潰瘍性大腸炎やクローン病は、遺伝子的な要素と環境の要素が複雑に影響して発症することが分かって来ています。

しかしながら、その複雑さは未だ解明されていません。

 

世界的には炎症性腸疾患の発症率は徐々にピークを超えて来ていますが、日本ではまだまだ増加している状況です。

環境の要素では、食文化の変化も大いに影響していることが考えられています。

 

以前から着目されていた青黛(せいたい)という漢方がありますが、お悩みの方々はどこかで青黛のことを耳にしたことがあるかも知れません。

青黛は藍染の藍に含まれるインディゴ成分を利用したものですが、慶應大学の研究により、腸管の炎症を抑える作用があること分かって来ました。

また、柿の葉寿司などにも実は同様にインディゴ成分が含まれることも分かって来ています。

日本人はそういった食文化から自然と有効成分を摂取する習慣があったのが、プラスチック容器などの利用により有効成分を摂取することがなくなってしまったことも発病に影響しているのかも知れません。

 

 

青黛はまだ保険適応にはなっておりませんが、いずれ適切な使用方法が科学的に解明されるようになるのでしょう。

青黛の研究は一つの例ですが、炎症性腸疾患の治療薬は医学会で最も研究が進められている領域で、さまざまな薬剤が年々登場しています。

 

炎症性腸疾患にお悩みの患者さんたちは若い年齢の方が多いのでニーズは多岐に渡ります。

海外出張や仕事中の服薬困難、周囲からの理解不足、妊娠・出産、平日に受診が不可能などなど。

適切な治療方法は、患者さんと専門の医師、看護師との相談の上で選択していくことが非常に重要で、その選択により患者さんの人生は大いに変わって来ます。

 

もしかしたら当院に来られたことがない方で、お悩みの方がこちらを読まれていらっしゃるかも知れません。

そんな時はお気軽にご相談にいらしてください。 

また、メールやコメントなどで質問もお受け致します。